また、植物由来の食品には抗酸化物質や食物繊維が豊富に含まれており、これらが心血管系を保護する役割を果たします。
一方で、動物性たんぱく質を多く含む食事は、
特に赤身肉や加工肉が中心となると、コレステロールや飽和脂肪酸が多く、
これらが血管を硬化させる原因となることが知られています。
さらに、動物性たんぱく質は炎症を引き起こすことがあり、これが心血管疾患の発症リスクを増大させる可能性があります。
2. がんのリスク軽減
植物性たんぱく質の摂取は、がんのリスクを低減する可能性があるという研究結果もあります。
例えば、豆類やナッツ、全粒穀物に含まれる植物性たんぱく質は、
抗酸化作用を持つファイトケミカルや食物繊維が豊富で、
これらががん細胞の成長を抑制する効果があるとされています。
一方、動物性たんぱく質、特に加工肉の摂取は、
国際がん研究機関(IARC)が「発がん性がある」と分類しています。
加工肉に含まれる化学物質や高温で調理された際に生成される化合物が、がんの発生に寄与することが示唆されています。
3. 体重管理と代謝改善
植物性たんぱく質を多く含む食事は、体重管理や代謝改善にも効果的です。
研究によれば、植物性たんぱく質は動物性たんぱく質に比べてカロリーが低く、
また食物繊維が豊富であるため、満腹感を持続させる効果があります。
これにより、過剰なカロリー摂取を防ぎ、体重増加を抑えることができます。
さらに、植物性食品は血糖値のコントロールにも役立ちます。
例えば、大豆や豆類に含まれるたんぱく質は、インスリン感受性を改善し、糖尿病のリスクを低減することが示されています。
一方、動物性たんぱく質は過剰摂取すると内臓脂肪の蓄積やインスリン抵抗性を引き起こす可能性があるため、肥満や2型糖尿病のリスクを高めることがあります。
4. たんぱく質の質と吸収率
一般的に、動物性たんぱく質の方がアミノ酸スコアが高く、
体内で効率的に利用されると考えられがちですが、
植物性たんぱく質もバランスの良いアミノ酸を含んでいます。
特に、大豆やキヌアなどは「完全たんぱく質」とされ、必須アミノ酸を十分に含んでいます。
また、さまざまな種類の植物性食品を組み合わせることで、アミノ酸のバランスを補うことが可能です。
最新の研究では、植物性たんぱく質の消化吸収率を改善するための調理法や加工技術も開発されており、実際の健康効果を高める方法が進化しています。
まとめ
植物性たんぱく質が動物性たんぱく質よりも健康に良いとされる理由は、
心血管疾患やがんのリスク低減、体重管理、さらには環境への配慮など、多岐にわたります。
動物性たんぱく質が健康に悪影響を与えるわけではありませんが、
現代の健康問題や環境問題に対する解決策として、植物性たんぱく質の摂取を増やすことが推奨されています。
今後もさらなる研究が進むことで、より具体的な効果が明らかになることが期待されます。
この記事の執筆者
助川友樹
資格:
・全米ストレングス&コンディショニング協会認定パーソナルトレーナー
・BFR認定トレーナー(加圧)
・健康管理士一般指導員
・南カルフォルニア大学 人体解剖修了
経歴:
2013年3月 新潟県トレーナー系専門学校卒業
2013年4月 某タレント有名パーソナルトレーニングスタジオに就職
2015年10月 副店長に就任。社内研修担当としても活動
2018年3月~ 独立し、grlowパーソナルジムをオープン。 現在6期目
ボディコンテストやトライアスロンにも出場経験有り。
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